特商法表記の事業者名・住所・電話番号の書き方:請求開示の条件と形態別の判定

住所や電話番号を出したくない、「請求があれば開示」と書けば足りるのか、「準備中」や「日本国内」でよいのか。事業者の欄の悩みは、法11条ただし書と規則25条の組み立てを押さえると、判断の筋道が見えます。

トップページ › 特商法表記の事業者名・住所・電話番号の書き方:請求開示の条件と形態別の判定
「準備中」や「日本国内」とだけ書いた欄は、住所を表示したことにも、請求開示の方式を取ったことにもなりません。

このページの要点

  • 氏名または名称、住所、電話番号は表示が原則(規則23条1号)。省くには、請求により遅滞なく提供する旨を広告に表示する(法11条ただし書)。
  • 請求開示で省けるのは規則25条の範囲。申込みの期間は省略の対象に挙がらず、価格と追加費用は全部表示か全部不表示のどちらか。前払いなら支払時期も省けない。
  • 法人でインターネット等により広告するときは、代表者または責任者の氏名も表示する(規則23条2号)。
  • 電話番号はメールやDMだけの案内では足りない。請求の窓口を明記し、実際に応じる運用を整える。

表記の最初の欄である事業者の情報は、書き手がいちばん迷う部分です。自宅の住所や電話番号を出したくない、「請求があれば開示します」と書けば足りるのか、バーチャルオフィスの住所でよいのか、「準備中」や「日本国内」と書いておけばよいのか。どれも、条文の組み立てを先に押さえると、判断の筋道が見えてきます。

結論を先にいえば、事業者の氏名または名称、住所、電話番号は、広告に表示するのが原則です(規則23条1号)。住所や電話番号を表示しないでよい場合は、請求により書面または電磁的記録を遅滞なく提供する旨を広告に表示するという方法(法11条ただし書)に限られ、省けるものの範囲と、省くときに残さなければならない事項は、規則25条が決めています。「準備中」「日本国内」と書いただけの欄は、住所を表示したことにも、請求開示の方式を取ったことにもなりません。

このページの結論

  • 氏名または名称、住所、電話番号は、表示が原則(規則23条1号)。省くには、請求により遅滞なく提供する旨を広告に表示する(法11条ただし書)。
  • 省けるのは、規則25条の範囲。価格などをすべて表示したうえで、その他の事項の一部を省く形(同条2項)が、実務上の中心になる。
  • 法人でインターネットなどで広告するときは、代表者または通信販売の責任者の氏名も表示する(規則23条2号)。
  • 外国法人や外国に住所を有する個人で、国内に事務所等があるときは、その所在場所と電話番号を表示する(規則23条3号)。
  • 「準備中」「日本国内」「非公開」だけの欄は、住所の表示にも、請求開示の方式にもならない。

事業者の欄の条文:法11条6号と規則23条1号から3号

法11条6号は、1号から5号までに掲げるもののほか、主務省令で定める事項の表示を求めています。この主務省令が規則23条で、その1号から3号までが、事業者の特定に関する事項です。

条文の骨子事業者の情報に関する表示事項(規則23条)

  • 1号販売業者または役務提供事業者の氏名または名称、住所および電話番号
  • 2号法人であって、電子情報処理組織を使用する方法により広告をする場合には、代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
  • 3号外国法人または外国に住所を有する個人で、国内に事務所等を有する場合には、その所在場所および電話番号

9号は、請求開示の書面等を請求した者に金銭を負担させるときは、その額の表示を求めています。

3つの号は、対象が違います。1号は全事業者、2号は法人、3号は外国の事業者です。表記の見出しを並べたときに、「運営責任者」の欄がある理由は、2号にあります。個人事業主の場合、2号は対象外ですが、1号の氏名は、個人事業主本人の氏名になります。

名称・氏名・責任者の書き方:法人、個人事業主、屋号、複数運営

1号が求めるのは、「氏名又は名称」です。法人なら登記された名称、個人なら氏名になります。屋号やサービス名は、消費者から見て売り手を特定する名前として使われますが、屋号やサービス名だけが載っていて、法人名や個人の氏名が載っていないと、契約の相手方が誰なのか分かりません。屋号を併記するのは問題ありませんが、屋号だけで足りるかどうかは、条文が「氏名又は名称」と書いていることとの関係で、所管官庁の資料で確認が必要です。

事業者の形態別に書く事項

形態書く事項注意する点
法人(株式会社、合同会社など)登記された名称。代表者または通信販売の責任者の氏名(規則23条2号)。住所、電話番号登記上の名称と、サイトの運営者名、請求書や決済の名義が一致しているか
個人事業主氏名。屋号を併記する場合は併記。住所、電話番号規則23条2号は法人が対象。個人の場合は、1号の氏名の欄が運営者を特定する
屋号やサービス名で営業している個人氏名を主として、屋号を併記する屋号のみで足りるかは、所管官庁の資料で確認が必要
運営会社と、販売や提供をする会社が別契約の相手方となる事業者の情報を載せる。運営の関係は別に説明する「当社は運営のみ」と書いて、契約の相手方が誰か分からなくならないか
複数の拠点やスタッフで運営している責任者の氏名は、通信販売に関する業務の責任者を一人定めて載せる責任者が実際に業務を統括する立場か。担当者の入れ替わりで古い名前が残らないか
外国法人、または外国に住所を有する個人名称または氏名、住所、電話番号。国内に事務所等があれば、その所在場所と電話番号(規則23条3号)国内の事務所等があるのに、外国の住所だけを載せていないか

運営体制が複数のときの責任者の書き方も、よく悩まれます。規則23条2号は、法人が電子情報処理組織を使う方法で広告をするときの「代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名」と書いています。代表者の氏名でも、通信販売に関する業務の責任者の氏名でも、どちらでも足りる書き方です。責任者を載せる場合は、実際に通信販売の業務を統括している人を載せ、異動があったときは、表記を更新します。

住所の書き方:自宅、バーチャルオフィス、「準備中」「日本国内」

住所の欄で、条文が求めているのは「住所」の表示です。条文は、住所の形式や、居住の実態を要件として書いていません。ただ、表示された住所に書面を送れること、事業者に連絡がつくことが、表示の目的を満たす前提になります。ここで、書き方ごとの当否を整理します。判定は、規則23条1号と法11条ただし書に照らした見立てで、所管官庁の解釈は、資料で確認が必要です。

住所の欄の書き方の当否

書き方の例判定理由

事業を行っている場所の住所を、番地、建物名、部屋番号まで書く

○足りる

規則23条1号の住所が表示されている。請求開示を使わない場合の基本の形

自宅の住所をそのまま書く

○足りる

条文上は住所の表示として足りる。公開を避けたい事情は、請求開示の方式(法11条ただし書、規則25条)の条件を満たせるかで検討する

バーチャルオフィスやシェアオフィスの住所を書く

△条件つき

条文は住所と書くのみ。そこで郵便物を受け取れ、事業者に連絡が確実に届く運用になっているか、決済や掲載先の審査が何を求めるかを確認する

都道府県や市区町村までしか書かない

×足りない

住所の一部を表示しないためには、請求開示の旨の表示と、規則25条の条件が要る。それがなければ、住所の表示が足りない

「準備中」「後日掲載」と書く

×足りない

住所を表示していない。広告の公開時点で表示が欠けている状態になる

「日本国内」「東京都内」などと書く

×足りない

所在地を特定する住所になっていない。請求開示の旨と条件を満たさない限り、住所の表示にはならない

「請求があれば遅滞なく開示します」とだけ書く

△条件つき

法11条ただし書の方式を取る意図は読めるが、請求の方法が書かれておらず、規則25条の範囲を超えて省いていないかも確認が必要

自宅の住所を載せたくないという悩みは多いのですが、住所を出さない方法として、条文が用意しているのは、請求開示の方式だけです。バーチャルオフィスを使うことは、条文上、禁止されていません。ただ、バーチャルオフィスが実際に郵便物を受け取って転送する運用なのか、事業者が実際に事業を行う場所なのかは、決済会社や広告の掲載先の審査で確認される項目で、表記の整合の確認にもなります。

請求開示の条件:法11条ただし書と規則25条

住所や電話番号を表記ページに出さずに済ませるための方法が、法11条ただし書です。広告に、請求により、事項を記載した書面を遅滞なく交付し、または電磁的記録を遅滞なく提供する旨を表示する場合には、主務省令の定めに従って、事項の一部を表示しないことができる、という定めです。この「主務省令の定め」が規則25条で、省いてよい事項と、省いてはならない事項が書かれています。

条文の骨子請求開示の方式の骨子(法11条ただし書、規則25条)

  • 法11条ただし書広告に、請求により書面または電磁的記録を遅滞なく交付・提供する旨の表示をすれば、主務省令の定めに従い、事項の一部を表示しないことができる
  • 規則25条1項購入者等が負担すべき金銭(価格と追加費用)を全部表示しない場合は、1号から3号、5号、6号の事項(規則23条6号から10号などを除く)の一部を表示しないことができる
  • 規則25条2項負担すべき金銭を全部表示する場合は、2号、3号、5号、6号の事項(規則23条4号、6号から10号などを除く)の一部を表示しないことができる。ただし、前払いの場合の支払時期、遅滞なく提供しない場合の提供時期、契約不適合の責任を負わない場合の責任に関する事項は、省くことができない。商品の返品の特約を表示する場合の、撤回等の可否や条件などの事項も、省略の対象から除かれている
  • 規則25条3項・4項インターネットなどで広告する場合に、顧客のコンピュータのファイルに記録させる方法、閲覧に供してファイルに記録させる方法などで提供する旨を表示する方式と、その技術的基準
  • 規則23条9号請求した者に書面等の提供の費用を負担させるときは、その額を表示する

条文の要旨です。省ける範囲の読み方は、実際の条文で確認してください。

規則25条の組み立てから分かるのは、請求開示の方式を取っても、広告から全部が消えるわけではない、ということです。実務で中心になるのは2項の形で、販売価格と追加費用をすべて表示したうえで、事業者の住所・電話番号など(規則23条1号を含む6号の事項)の一部を、請求により提供する、という使い方です。逆にいえば、申込みの期間(法11条4号)は、規則25条が省略を認める事項に挙がっていません。また、価格と追加費用を省くことができるのは、購入者等が負担すべき金銭を全部表示しない場合(同条1項)に限られ、価格だけ、追加費用だけを省くことはできません。前払いのサービスなら、支払の時期も省けません。価格と追加費用の書き方は価格・追加費用の書き方、全体の位置づけは表記の全体像で扱います。

請求開示の方式を取るなら、次の点を満たしているかを確認します。第一に、広告(表記ページ)に、請求により遅滞なく書面または電磁的記録を提供する旨を表示していること。第二に、請求の窓口と方法が書かれており、実際に請求が来たら遅滞なく応じる運用があること。第三に、省いた事項が、規則25条が省略を認める範囲に収まっていること。第四に、請求した者に費用を負担させるなら、その額を表示していること(規則23条9号)。「遅滞なく」がどの程度の期間を指すか、電話番号を出さずにメールだけを窓口とすることが条文の趣旨に沿うかは、所管官庁の資料で確認が必要です。

書き方の例(一般的な例) 住所・電話番号の欄

住所の欄(請求開示を使う場合)

よくある書き方所在地:日本国内
整えた書き方所在地:請求があれば、書面または電磁的記録により、遅滞なく提供します。請求は、問合せフォームまたはメール(○○)でお受けします。

理由「日本国内」は住所を特定していない。省くなら、法11条ただし書の旨の表示と、請求の窓口を書く。

電話番号の欄(請求開示を使う場合)

よくある書き方電話番号:非公開
整えた書き方電話番号:請求があれば、書面または電磁的記録により、遅滞なく提供します。請求の方法は上記のとおりです。

理由「非公開」では、請求により提供する旨の表示にならない。省く事項の提供方法を明記する。

請求に費用がかかる場合

よくある書き方(記載なし)
整えた書き方書面での提供を請求された場合は、実費○円を負担いただきます。

理由請求した者に金銭を負担させるときは、額の表示が要る(規則23条9号)。

電話番号の書き方:受付時間、メール中心の対応、営業電話お断り、連絡手段

電話番号も、規則23条1号の表示事項です。電話を受ける体制がない、電話はかけてほしくない、という事情が背景にあることが多い欄です。条文は、電話番号を表示することを求めていて、電話での対応時間や、電話の用件の範囲を定めていません。ですから、次のような書き方は、当否を分けて考えます。

電話番号の欄の書き方の当否

書き方の例判定理由

電話番号を表示し、受付時間を併記する

○足りる

電話番号の表示がある。受付時間の併記は、連絡手段の案内として一般的。時間が極端に短い、つながらない運用だと、表示の実効性が疑われる

電話番号を表示するが、メール対応を中心とする旨を添える

○足りる

電話番号の表示があり、窓口の案内を添えている形。電話に出ない運用が常態化していないか

電話番号を表示するが、営業電話は一切お断りと書く

△条件つき

営業の電話を断る文言は書けるが、顧客からの連絡まで拒否していると読める書き方は避ける

電話番号を表示せず、メールアドレスだけを載せる

×足りない

請求開示の旨の表示と規則25条の条件がなければ、電話番号の表示が欠けている

電話番号を表示せず、「請求があれば開示」と書き、請求方法を明記する

△条件つき

法11条ただし書の方式。規則25条の範囲内か、窓口が実際に機能するかを確認する

連絡手段をSNSのダイレクトメッセージだけにする

×足りない

電話番号の表示も、請求開示の旨の表示もない。メールアドレスもなければ、顧客が事業者に連絡する手段として足りるかも疑義が残る

電話番号の取得方法についても触れておきます。IP電話や、転送電話のサービス、050で始まる番号などを使う事業者は多くいます。条文は番号の種類を限定していません。表示した番号に、実際に連絡がつくことが前提です。電話に出られない時間帯に備えて、留守番電話の設定や折り返しの運用を決めておくと、表示と実態のずれを小さくできます。

書き方の例(一般的な例) 連絡先の欄

電話番号と受付時間

よくある書き方電話番号:○○(営業のお電話はお断りします)
整えた書き方電話番号:○○ 受付時間:○時から○時(○曜日・祝日を除く)。ご予約・変更・キャンセルのご連絡は、メールまたは電話でお受けします。

理由営業電話を断る文言だけでは、顧客が連絡できる範囲が分からない。顧客からの連絡の窓口と受付時間を書く。

メールとフォーム

よくある書き方お問い合わせ:ダイレクトメッセージまで
整えた書き方メール:○○。問合せフォーム:○○。返信は原則として○営業日以内に行います。

理由連絡手段が一つしかないと、届かなかったときに顧客の手段がなくなる。返信の目安を書くと、運用が約束になる。

請求開示の窓口

よくある書き方請求があればお知らせします。
整えた書き方住所・電話番号の提供をご希望の方は、メール(○○)に「事業者情報の請求」と書いてお送りください。確認のうえ、遅滞なくお知らせします。

理由請求の方法が分かると、顧客が請求しやすく、事業者側も請求を見分けやすい。

受付時間を書くときは、実際に電話に出られる時間にそろえます。留守番電話に切り替わる時間帯が長い、折り返しの連絡がない、といった運用が常態になっていると、表示した電話番号が連絡手段として機能していないと見られかねません。受付時間外の連絡が来たときに、どの手段で、いつまでに返すかも、あらかじめ決めておきます。

連絡先は、事業者の欄だけでなく、解約やキャンセルの連絡窓口としても使われます。連絡先と連絡の方法を、事業者の欄、キャンセルの欄、問合せ窓口の案内で、同じにそろえておきます。キャンセルの申出の方法は、返品・キャンセル・解約の書き方で扱います。

形態別の判定表:どの書き方なら足りるか

ここまでの判断を、事業者の形態ごとにまとめると、次の表になります。表は、条文に照らした見立てを示すもので、所管官庁の資料で確認が必要な点は、確認が必要と明記しています。

形態別の書き方の当否

書き方の例判定理由

法人。登記上の本店所在地で事業を行っており、住所・電話番号・責任者の氏名をすべて表示する

○足りる

規則23条1号、2号を満たす。請求開示の方式を使う必要がない形

個人事業主。自宅の住所と電話番号を表示する

○足りる

条文上は足りる。自宅を公開することの是非は、請求開示の方式を取れるか、取れない場合の対応を検討する

個人事業主。住所を出さず、「請求があれば遅滞なく開示」と書き、請求の窓口を明記し、価格・追加費用・支払・提供時期・解除をすべて表示する

△条件つき

法11条ただし書と規則25条2項の方式。省く事項の範囲、窓口の機能を確認する。前払いの場合は、支払時期も表示が要る

個人事業主。住所を出さず、「請求があれば開示」と書くだけで、窓口がない

×足りない

請求の方法が分からず、遅滞なく提供する旨の表示としても弱い

外国法人。国内に事務所等があるのに、外国の住所だけを表示する

×足りない

規則23条3号が求める国内の事務所等の所在場所と電話番号が欠けている

運営会社と提供会社が別で、運営会社の情報だけを載せる

△条件つき

契約の相手方となる事業者の特定が足りない可能性。誰が売り手かを、取引の実態に合わせて明記する

他の書類との一致を確認する

事業者の欄は、表記ページだけで完結しない情報です。登記、決済会社への届出、利用規約、プライバシーポリシー、請求書や領収書の名義など、事業者の名称や住所が登場する書類は複数あります。これらのうち一つでも食い違うと、「この事業者は誰なのか」が疑われます。決済会社の審査で表記の指摘を受ける典型が、この食い違いです。

決済会社や広告の掲載先の審査では、事業者の欄が見られる項目の一つです。審査では、表記ページの事業者名、住所、電話番号、メールアドレスと、申込時に提出した書類や、サイトの他の場所の記載が、一致しているかが確かめられるのが通例です。審査の基準は各社が定めるもので、法律の要件とは別に、掲載先ごとの条件が置かれていることがあります。法律の要件と、審査の要件は、別のものとして整理し、それぞれの最新の条件を確かめておきます。

もう一つ、事業者の欄は、事業の形態が変わったときに最も変わりやすい欄です。個人事業から法人に切り替えた、住所を移転した、屋号を変えた、運営を別の会社に移した、といった変化があると、名称、住所、電話番号、責任者のすべてが変わり得ます。形態の変更の日に、表記、規約、決済会社への届出、広告の掲載先への届出を、同じ日に切り替える手順を決めておきます。更新の手順は点検と更新で扱います。

確認の問いと理由事業者の欄を確定する前に確かめる問い

  1. 契約の相手方となる事業者は、法人か個人か。

    法人なら責任者の欄が必要になる。個人なら氏名が運営者の特定になる。

  2. 住所は、書面の送付と連絡が実際に可能な場所か。

    表示の目的は、顧客が事業者に連絡できることにある。バーチャルオフィスなら、受取りと転送の運用を確かめる。

  3. 住所や電話番号を出さない場合、請求開示の方式の条件をすべて満たしているか。

    申込みの期間は省略の対象に挙がっておらず、価格と追加費用は全部表示か全部不表示のどちらかになる。窓口の連絡方法が書かれ、運用があるかも確認する。

  4. 決済会社の届出、規約、プライバシーポリシーの事業者名・住所と一致しているか。

    食い違いは、審査での指摘や、顧客の不信につながる。

  5. 外国に拠点がある場合、国内の事務所等はないか。

    あれば、その所在場所と電話番号の表示が要る(規則23条3号)。

  6. 責任者を交代したときに、表記を更新する手順があるか。

    古い責任者の氏名が残ったまま公開される事態を防ぐ。更新の運用は点検と更新で扱う。

起きがちなこと

事業者の欄で起きがちなこと

  • 所在地を「準備中」「日本国内」とだけ書き、請求開示の旨も窓口も書いていない。
  • 「請求があれば開示」と書きながら、価格や追加費用まで一緒に省いていて、省いてよい範囲を超えている。
  • 請求開示の窓口を設けたのに、請求が来たときの対応の担当や期限を決めておらず、遅滞なく提供できない。
  • 屋号やサービス名だけを載せ、契約の相手方となる法人名や個人の氏名が載っていない。
  • 運営会社の情報だけを載せ、実際に役務を提供する者が誰か分からない。
  • 責任者の氏名が、異動や退職の後も古いまま残っている。
  • 電話番号の欄に、営業電話お断りの文言だけがあり、顧客からの連絡についての案内がない。
  • 表記ページ、規約、決済会社への届出で、住所や名称の表記ゆれがある。

よくあるご質問

自宅の住所を表記に載せたくない場合、どうすればよいですか?

条文が用意している方法は、請求開示の方式(法11条ただし書、規則25条)です。広告に、請求により事項を記載した書面や電磁的記録を遅滞なく提供する旨を表示し、価格・追加費用を全部表示したうえで、住所などの事項の一部を省く形が中心です。請求の方法を明記し、請求に実際に応じる運用を整えることが前提です。「日本国内」などの表示は、住所の表示にも請求開示の方式にもなりません。

バーチャルオフィスの住所を載せてもよいですか?

条文は、住所の形式や居住の実態を要件として定めていません。バーチャルオフィスの住所を載せること自体を、条文は禁止していません。ただ、そこで郵便物や書面を受け取れ、事業者に連絡が確実に届く運用になっているかが、表示の目的との関係で問われます。決済会社や広告の掲載先は、独自の審査基準を持つことがあるため、その確認も要ります。

電話番号を載せなくてもよい方法はありますか?

電話番号は規則23条1号の表示事項です。表示しないでよいのは、請求開示の方式を条件どおりに取った場合です。メールアドレスだけを載せる、SNSのダイレクトメッセージだけを案内する、という書き方は、請求開示の旨の表示と規則25条の条件を満たさなければ、電話番号の表示が欠けた状態になります。請求の窓口をメールとすることが条文の趣旨に沿うかは、所管官庁の資料で確認が必要です。

個人事業主ですが、屋号だけを載せて、本名は出せませんか?

規則23条1号は「氏名又は名称」の表示を求めています。個人事業主の場合、屋号は通称で、条文が挙げる氏名にあたるかは、所管官庁の資料で確認が必要です。請求開示の方式で、事項の一部を省ける範囲に氏名が入るかも、規則25条の範囲の読み方によります。少なくとも、屋号だけを載せて契約の相手方が誰か分からない状態は避けます。

運営責任者の欄には、誰の名前を書きますか?

規則23条2号は、法人であって、インターネットなど電子情報処理組織を使う方法で広告をする場合に、代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名を求めています。代表者でも、責任者でも、どちらでも足ります。責任者を載せるなら、実際に通信販売の業務を統括している人にして、異動があれば更新します。個人事業主は、2号の対象外で、1号の氏名の欄が運営者の特定になります。

あわせて読みたいページ

本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、サービスの仕組みや申込みから提供までの流れによって異なることがあります。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています(最終確認日:2026年10月21日)。参考: e-Gov法令検索 / 消費者庁 / 特定商取引法ガイド(消費者庁)

アトラス行政書士法人|毎日5組限定契約書・利用規約の無料チェックお手元の書類の問題点を、行政書士が詳しく指摘します。1書類につき24時間以内に回答・お1人様3種類まで無料チェックの詳細を見る›

ご依頼の前に:対応の内容

詳しい内容を見る

特定商取引法に基づく表記の作成・点検は、お気軽にご相談ください。

公式LINEで無料相談する
アトラス行政書士法人 公式LINEの友だち追加QRコード
  1. 公式LINEを友だち追加
  2. 「特定商取引法に基づく表記の書き方ガイドを見た」とメッセージを送信
  3. ご相談内容を確認し、LINEでご返信します(365日・深夜や休祭日も通常対応)

相談無料です。料金が発生するのは、お申込みいただいた書類の作成・点検だけです。

LINEで友だち追加して無料相談する

申込フォーム・お電話でもご相談いただけます。

ご依頼・納品の流れを見る